チョコレートに紅茶でブレークはいかが?

健康を医学する

 こんにちは、m_yossieです。

 独学で医学部再受験を頑張っている人を応援するブログとして『医師への道』を立ち上げました。医師という職業は体力を要求されますので、自分の健康に対する配慮も大事になってきます。「健康とは何なのか?」という問いは、医師だけでなく、誰にとっても重要です。

 健康に関する様々な医学トピックを、一般の人にもできるだけ分かりやすく解説します。

 私は医者の家系に生まれた訳ではなく、母子家庭育ち、母は高卒です。高校生の頃から医学部に憧れていましたが、2浪しても合格できず、基礎研究の道に進み、医師の夢からは遠ざかっていました。

 しかし、30を前に一念発起して医学部再受験の勉強を始め、独学で国立大学医学部の編入試験に合格しました。現在、内科医として日々臨床を行っています。

 また、医学部専門予備校で講師として10年間の指導経験があり、多数の生徒を合格に導いてきました。編入学試験受験者の指導経験もあります。

 「ポリフェノールは体に良い」という話をどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか?

 特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品にもポリフェノール化合物が含まれていますが、一口にポリフェノールといっても、色々な種類があります。

 本記事では、

  • ポリフェノールの何が体にいいのか?
  • 具体的に、どのように食べ物からとればいいのか?

を中心に、関連する医療記事を元に解説します。

ポリフェノールとは?

 有機化学でフェノールという化合物を学習しますが、ポリフェノールとは、ベンゼン環に複数の水酸基が結合した化合物の総称であり、1つの化合物のみを指すのではありません。

 植物が光毒性から身を守る役割を果たす物質であり、これまでに約8,000種類が同定されています。

  1. フラボノイド類
     フラボノール
      ケルセチン:玉ねぎ、ブロッコリー
      ルチン:そば
     フラバノン
      ヘスペリジン:柑橘類の皮
      ナリンゲニン:柑橘類の皮
     イソフラボン
      ゲニステイン:大豆
      ダイゼイン:大豆
     フラボン
      アピゲニン;セロリ、ピーマン
      ルテオリン:春菊、セロリ
     アントシアニン
      シアニジン:ぶどう、ブルーベリー
      デルフィニジン:カシス
     フラバノール
      エピカテキン:赤ワイン、カカオ(チョコレート)
      エピガロカテキンガレート:緑茶
  2. フラボノイド類以外
     単純フェノール
      カフェ酸
      クロロゲン酸:コーヒー
      ロスマリン酸
      没食子酸
      クルクミン:カレー
     加水分解型タンニン
      ゼラニイン:ゲンノショウコ
      オイゲノール:チョウジ
     縮合型タンニン
      プロシアニジン:赤ワイン、カカオ(チョコレート)
      テアフラビン:紅茶

ポリフェノールの摂取は心血管疾患の予防につながる!

 フラボノイド類の摂取頻度が高いと心血管系疾患(心筋梗塞や大動脈解離など)のリスクが下がるという疫学調査結果が報告されたのが1990年頃のことです。

 その後も数多くの報告がなされ、大規模解析の結果から、ポリフェノールを含む食品をよく摂取すると心血管疾患の予防になることが明らかにされています。

 また、カカオに含まれるエピカテキンが、糖を摂取した後の血糖上昇を抑制するという報告も見られます。

渋みの強いポリフェノールで血流量が増加

 食品には、次の3つの機能があります。

  1. 栄養素としての機能
  2. 官能特性:味・香り・色・食感
  3. 生体調節機能

 ポリフェノールには、栄養素としての機能はなく、官能特性と生体調節機能を持地ます。

 官能特性に関してですが、ポリフェノールの中でも、難吸収性であるアントシアニン(ぶどう、ブルーベリー)、プロシアニジン(赤ワイン、チョコレート)、テアフラビン(紅茶)では特に強い渋みを感じさせます。

 今回の記事を書くきっかけとなった文献によりますと、これらの難吸収性ポリフェノールを動物に摂取させると、投与直後から細動脈の血流量が顕著に増加したとのことです。その他のポリフェノールでは同様の効果は確認できませんでした。

ポリフェノールをどのように摂取するか?

 ポリフェノールの作用については、まだまだわからない点が多く、今後も様々な研究結果が報告されるものと思います。

 少なくとも、心臓や血管の病気の予防につながることは明らかにされていますので、普段の生活で積極的に摂取するのは良いことのようです。

 まだ動物実験の段階ですが、特に難吸収性ポリフェノールの摂取が血行の改善になおよいことが示されていますので、意識して摂取してみてもよいと思います。

 普段のポリフェノール摂取のタイミングとして、オススメなのは「おやつの時間」です。プロシアニジン、テアフラビンが良いとのことですので、チョコレートと紅茶の組み合わせが良いのではないでしょうか?

 私はいつも、仕事の合間に個包装のチョコレートと紅茶をとるようにしています。確かに短時間でかなりリフレッシュされるので、脳の血流改善もありそうですね。

 チョコレートは、カカオ含有量が多いものを選びましょう。私のオススメは、「明治チョコレート効果」です。

 個包装になっているので、持ち歩きもしやすく便利です。

 紅茶では、トワイニングのティーパックを愛用していますが、フォーションのダージリンティーもおいしいですよね。

 


まとめ

 体によいと言われているポリフェノール化合物についてまとめてみました。日常的にポリフェノールの摂取を意識しておくと、将来、心臓や血管の病気を回避できる可能性が上がるようですので、ぜひお試しください!

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。今後も、健康に良い食事や習慣などについて発信していきます!

参考文献

  1. 伏見太希ら ポリフェノール 診断と治療 109(61):1085-1090, 2021

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