こんにちは、m_yossieです。このブログでは、独学で医学部再受験を頑張っている方に役立つ情報を発信していきます。
島根大学編入試験の解説と対策をお願いします。
前回の記事では、国語の勉強法とオススメ教材を紹介しました。
本記事では、対策のしづらい生物(生命科学)について、具体的な学習法を解説していきます!
私は医者の家系に生まれた訳ではなく、母子家庭育ち、母は高卒です。高校生の頃から医学部に憧れていましたが、2浪しても合格できず、基礎研究の道に進み、医師の夢からは遠ざかっていました。
しかし、30を前に一念発起して医学部再受験の勉強を始め、独学で国立大学医学部の編入試験に合格しました。現在、内科医として日々臨床を行っています。
また、医学部専門予備校で講師として10年間の指導経験があり、多数の生徒を合格に導いてきました。編入学試験受験者の指導経験もあります。
医学部受験の科目の中で、生物の勉強はなかなか難しい部類に入ると思います。特に、大学受験の生物。まず、高校生物のカリキュラムをざっと確認してみましょう。
高等学校生物カリキュラム
分子生物学・生化学の基礎的なことから、組織学、発生学、免疫学、遺伝学、生態学、進化論に至るまで、学習範囲が幅広いのです。
「暗記科目なんだから、とりあえず片っ端から暗記すればいいじゃん!」と思っている人は、考え方を改めた方がよいでしょう。
もちろん、他の教科に比べて覚えなければならないことは多い科目ではあります。しかし、生物で高得点をあげられるかどうかは、基礎知識を使って考察問題をいかに解くことができるかにかかってきます。
はじめに
どの科目の学習に関しても言えることですが、できるだけ同じ著者の参考書・問題集を使うようにしましょう。
なぜなら、同じ問題を解くにしても、教える人間によってやり方が全く異なるからです。英語の読解を例に挙げると、同じ文章を前から順にどんどん解釈していく先生もいれば、今回ご紹介する富田先生のように、まず動詞の数を数えることから始めるといったやり方をする先生もいます。ですから、同じ科目で複数の先生のテキストを使ってしまうと、一貫したやり方をマスターしにくくなってしまいます。試験本番でも、準備してきたやり方で一貫して問題を解くということは、精神的な安定が得られますので、重要なポイントです。
科目別学習法では、原則として、
- 振り返り教材(忘れてしまった、または習得できていない基礎を集中的に振り返る)
- メイン教材(基本書)
- 橋渡し教材(一般受験から編入試験への「橋渡し」)
の順に参考書・問題集を紹介していきます。過去問分析を行ってみて、自分に必要とされる段階から学習を始めてください。
生物のオススメ教材
正直に言って、生物に関しては、イチオシの先生はいません。いろいろと参考書を見比べてみて、振り返り教材としては大森徹先生の本、メイン教材として、大森先生以外に大堀求先生の本を挙げました。
書店に行く機会のある人は、できれば両方の先生の本を見比べてみて、肌に合う方を選択してもらうとよいです。
1.振り返り教材
『カラー版 忘れてしまった高校の生物を復習する本』 KADOKAWA
大森先生の参考書は、私が受験生の頃からありますが、受験生物では定番であり、Amazonレビューでも高評価です。
本書は、受験生物の導入に使うにはよいです。特に、大学受験で生物を選択していなかった人にとっては、生物の勉強にすんなり入っていけるよう、飽きさせない内容構成になっています。
2.メイン教材
『大堀先生 高校生物をわかりやすく教えてください! (細胞・遺伝・生殖・発生)』 学研プラス
『大堀先生 高校生物をわかりやすく教えてください!(恒常性・行動・応答・生態・進化)』 学研プラス
大堀先生は、私が代ゼミに通っていた頃に新人講師としてやってこられた先生でした。私は当時、生物に関しては中嶋寛先生のテキストを使って勉強していたので、直接授業を受けたことはありません。
本書の良いところは、「なぜそうなるのか?」ということを丁寧に解説しており、バラバラだった知識が統合され、論述・考察にも使える知識となるような工夫がされているところです。
大堀先生の参考書が合っているという人は、他のものには極力手を出さず、あとは橋渡し教材、志望校の過去問演習に移行するという勉強法が良いと思います。
『大森徹の入試生物の講義[生物基礎・生物]』 旺文社
『大学受験Doシリーズ 大森徹の生物 記述・論述問題の解法 新装版』 旺文社
『大学受験Doシリーズ 大森徹の生物 遺伝問題の解法 新装改訂新版』 旺文社
生物の参考書・問題集の場合、古くなってしまうとどうしても最近の入試の出題傾向からはずれてしまいますが、大森先生のテキストの良いところは、きちんとリニューアルされていることです。また、分野別に問題集が出版されているので、自分の苦手分野を中心にやり込む形でよいと思います。
3.橋渡し教材
予備校の先生方が大学で学ぶ生命科学の橋渡しになるような本を過去に出版されてもいるのですが、残念ながら内容が古くなってしまっています。出版年月の古い本は、あえて紹介をしません。
『理系総合のための生命科学 第5版〜分子・細胞・個体から知る“生命”のしくみ』 羊土社
東京大学生命科学教科書編集位委員会より出版されています。2020年に改定されたばかりであり、内容も古くありません。細胞のしくみに始まり、大学の教養で学ぶ生命科学全般がコンパクトにまとめられています。
メリハリのある学習を
生物(生命科学)の学習範囲は広く、全ての分野を満遍なく勉強しようとすると、膨大な時間を要します。ですから、まずは志望校の過去問をみて頻出分野を確認し、頻出であるのに自分の弱い分野があるなら、重点的に学習を行うようにしましょう。例えば、志望校で生態系は10年に1回くらいしか出題されないのに、生態系の勉強に時間をかけるのは無駄です。
まとめ
本記事では、生物の学習法、オススメ教材について説明しました。
生物は暗記科目と思われがちですが、生物学的な考え方が身についているかどうかが受験では問われます。また、出題範囲が広く、頻出分野に重点を置いた学習が有効です!
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